TAXI NY

 フランス産娯楽映画『TAXI』のリメイク版。DVDレンタル開始からずっと見ようかどうか迷っていた作品。ようやく借りた。結果は失敗。映画の予告の時はかなりテンポ良さそうでハリウッドのB級よろしくお色気むんむんだったのに、実際は……。 まず映画のテンポが悪い。NY版ではおバカなのが警官の兄ちゃんだけで、おバカな作戦立てる部長とかいない。その部分を違う要素で埋めればメリハリが利いたのかもしれないが、警察署パートはほとんど内容がないのでアクセントにもならない。お色気部分も強盗がモデル並みの美人ってだけ。オリジナル版では犯人の描写が少なくても有り余るぐらい強烈な個性の登場人物が揃ってただけに映画として成立していたが、こちらでは人物描写が薄っぺらくて涙が出る。もう一人の主役のクィーン・ラティファでさえ、よく描けてるとは言い難い。バカ警官の兄ちゃんの描写にも疑問が残る。なんでカマっぽいの?これって、まさにステレオタイプアメリカ人がバカにしそうな典型的な描写。この映画自体が彼の成長物語ならそれでもかまわないだろう。しかし、そうではないのがわかってるわけで、ちょっと嫌悪感しか抱けなかった。さらに言うならカーチェイスシーン。何このスピード感の無さ。いくら渋滞のN.Y.でも「ダイハード3」はもっと良かったよ。しかし、こうやって見てくるとオリジナル版がB級アクションコメディとして非常に良くできていることがわかる。それを認識するためだけに見た感じだった。
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