M-1感想

 今年も楽しませていただいた。以下リアルタイムで書いた感想。
1.POISON GIRL BAND
 トップとしてはいい感じ。この笑いを基準にするのか。大笑いまではいかない。
2.フットボールアワー
 持ちネタをうまくくずしてきた。さすがに余裕がある。ネタの完成度も高い。
3.ザ・プラン9
 5人漫才の完成度を上げてきた。いつも出演する漫才番組ではそんなに笑えなかったが今回は笑えた。決勝に上がってきたことはある。
4.麒麟
 前半がどうかと思ったが、後半まくってきた。

ここで島田紳助のコメント。曰く「有効打」がない。なるほど。確かにコンスタントに笑えるが爆発力が無いなぁと納得。さすが。

5.トータルテンボス
 ちょっと有効打が少ない。ちょっと見劣りした。
6.チュートリアル
 行ききった感じがした。この時点でフットボールアワーチュートリアルの決勝行きを確信。3位がどうなるのだろうかを麒麟と見比べて残りの組を見る。
7.変ホ長調
 プロではやれない素人ならではのすごい毒。充分笑えるレベル。ただ島田紳助が言うように他の芸人と比べようがない。
8.笑い飯
 麒麟とどっちやろう?難しいなー ビミョー
9.ライセンス
 こっちもビミョー ライセンスの方がちょっと上かなぁ……

決勝に残ったのはチュートリアルフットボールアワー麒麟の3組。
1番手 麒麟
 出来は良い。アドリブも利いた。
2番手 フットボールアワー
 岩尾憎たらしいわー
3番手チュートリアル
 開始30秒でチュートリアルの優勝を確信。

 審査員が全員一致でチュートリアルを選んだように最後のネタでは会場の笑い方がまったく違った。徳井のキモさに会場がはまっていた。

総評
 今回はまさに団子状態だったと思った。しかもそれがレベルが底上げされた状態でのこと。だから、どのネタも充分笑えたが、その中でリミットを振り切っていたチュートリアルの優勝は賞レースならでは、M-1ならではという気がする。これからはネタの完成度だけではなくさらにキレ具合、つまり会場を巻き込める力がこれまで以上に優勝争いを演じるために必要な要素になってくるのではないだろうか?前年まででそれがあったのはフットボールアワーアンタッチャブルだった気がする。そこで悔やまれるのが笑い飯だ。笑い飯があの時、最初のネタを決勝でやっていれば優勝していただろう。もっとも残れなかった可能性もある。しかし、残れなかった場合、次の年にあれを決勝に持っていける。そしたら必ずどこかで優勝していただろう。これが賞レースの厳しさ。タイミングも重要な要素なのだ。一方で今回の変ホ長調の決勝進出でプロとアマの笑いの質が根本的に違うということも思い知らされた。確かにあれはプロが取らない、もしくは取れないスタイルである。そうなってしまうとアマチュアM-1で優勝するというのは無理なのか?無理だろう。しかし、逆にこうも考えられる。アマチュアならではの面白さを追求すれば、プロと同じ土俵までたどり着ける。これからはアマチュアM-1に出る人はこれをステップにプロになるという道筋になってくるのではないだろうか?そしてプロとしてM-1優勝。この道はたどれる。お笑いバブルがはじけるだろう2007年。M-1という大会の存在によりレベルアップされてきた漫才は来年どんなことになるだろう。一お笑いファンとして楽しみで仕方ない。