ハチミツとクローバー

 帰省した妹sが見たいということで借りた。原作マンガの空気感を表すのは不可能だと思っていたので、期待もせずに見た。初っぱなに出てきた山田さん役の女優を見て「菅野美穂を縦に伸ばした人」と思った…… 櫻井翔はなんか顔むくんでた。なんかねぇ…… やっぱ邦画はきついなぁ…… 原作が10巻あるから、これを圧縮するのは無茶だ。まぁ、今に始まったことじゃないんだけどね。欧米では短編を膨らませることは多いけど、日本ではほとんどないのは残念。気になったのは小道具。美大生の部屋の雰囲気ってこんな感じじゃね?的な作りが…… そりゃあらゆるモノは記号だしコードだし、作り物だからわかればいいんだろうけど、もう少しリアルさが欲しいのよね。もっともこれは日本人はあまり追求しないからいいんだろうけれど、私は気になるんです。後ね、なんか生っぽい。ふわっとした少女マンガの恋愛や青春を生身が演じることによって、その行動の裏に隠されたリビドーが見える気がして…… これは私が穢れてしまってるからなんだろうけれど…… いっそのことそのリビドーも表して欲しかった。(もしかしたら、その象徴があの輪郭ぼやけたクロネコか?)終わったときに流れてくるスピッツはとてもよかった。ハチクロの空気感と絶妙マッチ。ここで嵐の曲がなんか流れてきた日にゃ、またタイアップかよって思ってしまっただろうから。でスピッツが終わった後に流れてきたのは嵐の曲…… でもスピッツで良かったと思ってたのでここは許せた(何様っ!?)っていうか嵐の曲は曲自体がいいよね…… けっこうぐっと来る曲が多い。「とまどいながら」なんか一時期ヘビロだったし。なんといっても重なったときの声質がいい。この曲も声の持つ力と少しの儚さを含んだ曲と歌詞がマッチして良い感じだった。映画はあんまし関係なくなった…… まぁ、原作好きな人は見なくていいんじゃないかな。