2つの記事から日本と西洋の文化の違いを見る。

( ;^ω^)<へいわぼけ: 欧州の人たちは独自のデザインで日本のアニメを越えようと頑張っている
東芝の創業者が示した本当の技術力 (川口盛之助の「ニッポン的ものづくりの起源」):NBonline(日経ビジネス オンライン)
 奇しくも全然関係ない記事をRSSリーダーで読んでいてつながりを見つけたのでエントリ。

 結局、西洋は全体を押し上げて足し算していき、リアルに近づけようとするアプローチが主流であり、日本では逆に引き算していき、何を残せばリアル感が得られるかといったアプローチが核にあるということ。

 これがアニメでもカラクリ人形でも行われている。人間のスペックを鑑みて作っていく日本的アプローチは、即ち安く作ることが可能であり、逆に全てを忠実に再現しようとする西洋的アプローチは金がかかる。

 例えば人間は穴が3つあれば顔として認識する。これを考えると○に点が3つ付いてれば顔として認識可能。そいつを微妙に動かすことによって感情表現も可能。そうするとドラマは作れる。

 もちろん、商業的クリエイターは自らが求める最高の場所を目指すわけだけど、それは予算の範囲内で。アーティストはそうじゃない。

 で。予算的限界が常に存在する商業作品には日本的アプローチが非常に優れているということ。

 結論:日本のアニメは当分は安泰。

 もちろん、これを理解して向こうがそういうアプローチを取ってくれば状況は変わる。私的にはハリウッドにこのアプローチを取っていただき、もっと低予算でPAYできる良作映画を作る方向に転換してくれれば嬉しい。CGだって使い所一つなのにね。最重要なのは脚本というのは不変。

 逆に技術の進歩という観点で考えると西洋的アプローチがいいのかも。すべてが向上なわけだから。すごい技術もそうでない技術も日本に比べると平等に扱われやすい。足し算形式だから。日本の引き算のアプローチではくだらないと思われると引き算されてしまう。その辺が日本人にだってオリジナリティが当然無いワケじゃないけども、文化的に改良が合っているんだと思う。だからいっそのこと新しいモノは彼の国々にまかせて、我々は「改良こそが我が宿命」と割り切れば世界はもっと良くなるだろう。(^-^)