スクールカーストなる言葉があるらしい。

NC-15 - カーストなんざ外れたってなんとか食っていけるよ。この日本じゃ。
世界のはて - AERAの取材に向け、スクールカーストネタを大募集!

 言葉ってのはそれができた途端、状態が規定されてしまうわけで。自分が高校生だった当時、こういった言葉は無かったけれど、自分たちの事を『マイナー』とか『二軍』とか評価していたな。私のクラスは進学系のクラスで2、3年と持ち上がりのクラスだった。このクラスになった高二の当初は私はいわゆる『一軍』にいた。それまで、小一から高一まではそういったくくりは無かったと思う。あるいは気付いてなかったか。緩やかな縛りの中クラスの中心にいることが多かった。ところが、そのクラスでははっきりとした集団に分かれていたように思う。いわゆる人気者集団の『メジャー』という存在。クラスというより学年でもトップの実力と社交性を持った人々。常にハレの状態を維持しているような人々。それがうちのクラスの『一軍』だった。私も最初は部活が同じヤツで一年の時に同じクラスだったヤツがいたので、そこに自然と入ったのだが、とにかく疲れる。なんでこいつらこんなテンションが高いのかと。まぁ、クラスに慣れるに連れ他の人間とも知り合って行くわけでしょ。その過程で、力が入ってないヤツらがいた。それが『二軍』w 彼らの中にも一軍に入りたいやつがいて(クラス分けされた初期はデフォルトの知り合いの関係上、二軍から始まるヤツもいるわけで。逆に私は一軍から始まったわけで)、そいつと入れ替わるように私は一軍を抜け、心地よい二軍に入っていった。という感じだろうか。

 今考えてみると、一軍(クラスの中心的存在)、二軍(特に目立たないがつるんでいる)、独立系(我が道を行くというかクラスに馴染んでないというか)、その他(いじめられてるまで行かないが無視されがち)という構成だったな。女は知らね。

 数年前、その入れ替わりで一軍に入ったヤツが同じクラスの子と結婚するということで、同窓生という名の祝儀カウンターとして同窓会チックな結婚式の二次会に出席したことがある。その時、なるほどと思ったのは、クラスで一軍なやつは他の所に入れば、そこの一軍を目指すわけで、卒業した後はほとんどつき合いがなかったという事実。逆に二軍扱いの我々は今でもつき合いがあるということ。

 まぁ、こうやって青春の想い出?を書いてみると、カーストというほど非道くもないか。その他はカースト外におかれているので非道いとは思うが、ヤツにも原因はあるし、他のクラスのヤツにトモダチがいたようだから、自殺ほどの騒ぎにもならなかった。あらゆる動物は集団になればヒエラルキーが生じるわけで、ましてや知恵のある人間なんてのは最たるものだろう。私は恵まれていたんだろう。多分スクールカーストが意味する所はもっと殺伐としてそうだしな。

 もしスクールカーストの最下層に位置してしまったら、どうすればいいか。枠組みを変えたり増やしたりすることと自分の信念を持つことだろうか。枠組みを変えるのはクラスじゃなく、部活、習い事、バイトなど複数の世界を持つこと。最悪転校とか退学とかだけど、枠だけ変えても新しい枠の最下層になる場合もあるしな。それと他人がすごいと思うスキルを自分に身に付けるとか。勉強だけじゃなく、なんか他のことで世間に認知されてることとか。それだけでだいぶ変わると思う。後は最低限の礼儀かな。ホントに空気読めないヤツって存在するが、それは己のスキルの無さを自覚すべきだと思う。ま、学校だけが人生じゃないし、リスク管理をして総合的に判断すればいいんじゃないかな。