罪より処世術の問題。

 今ネットで熱いのはのまねこ問題と漫画家・末次由紀のトレース問題だろう。もちろん個々の問題について意見はあるだろうけど、その辺はスルーしてタイトル通りの話で考えてみたいと思う。この辺の経緯を見ていて思ったのはなぜ大事になったのかという本質を本人達が理解していないと言うこと。avexに関して言うならそれは商標登録関連の問題での対処の仕方。末次さんで言うなら掲示板の自作自演。この辺で一気にヒートアップしていると思う。両方ともきっちり処理していればいわゆる「祭り」状態になることはなかったのではないだろうか?そしてポイントになっているのがインターネットリテラシーというかこの場合は2chリテラシーの欠如。マスメディアからは「便所の落書き」と言われていたものがいまや「電車男」などを排出しているのだ。メディアはそれを利用、恩恵を得ているにもかかわらずいまだに2chの本質を理解していないことが今回の事件の最大の要因ではないだろうか?


 では2chの本質とはなんだろうか?それこそ世界でも類のないコミュニケーションスペースということである。つまり世間そのものであるということ。これこそが本質である。
 avexは世間に対し不信感をもたれる行動をし、末次さんは世間に対し自作自演の自己弁護をしてしまったのだ。それに対し世間は怒るし、世間がよりいっそう糾弾を強めるのは当然の帰結である。

 ではどうすればいいのか?世間(2ch)に負けないようにするにはどうしたらいいのか?答えは簡単である。反応するな。これだけである。2ch的に言うならば「祭り」のネタを投下するな。ということである。avexがマイアヒのCDにわた氏のFlashを付けて販売するというのはネットではある種の快挙であった。著作権違反といわれてもおかしくないものを認めた。ここまではオトナの対応。で、インスパイア商品で利益を得ようとした。企業としては当然かもしれないが、ここが「祭り」のネタ。さらにavexは企業としての反応、社長の対応がアレだったもんでこれも「祭り」のネタになった。末次さんの場合は実際トレースしていたとしても無視を決め込んでいれば問題はなかったはず。だいたい締め切りありきの商業マンガでパクリはそれほど問題視されていないはず。読者もトータルの面白さを見ている。どのコマがパクリとかの検証はナンセンスでは?この場合、トレースすることの道義的なことは関係ないです。今の大量消費文化の中でオリジナリティを創作するのは至難の業。マンガ然り、アニメ然り、音楽然り。だからいくらネットで騒ごうとマスメディアが取り上げるほど表面化しなかったと思う。ところが彼女はBBSで自作自演の自己弁護。これが「祭り」が始まるきっかけになったのである。

 もし「反応するな」というのが無理なら、2chに詳しい人間を雇うべきであった。avexも末次さんも世間を甘く見すぎていたのだ。その結果は周知の通りである。何度も繰り返しているが2chは世間そのものである。これを味方に付けることができれば大きな力になるし、これを敵に回せば強大な圧力団体となるのだ。これからは世間に対する対応を誤らないためにもインターネットコンサルティングとも呼ぶべき職業が必要かつ重要になってくると思う。


 ということで誰かそんなコンサルティング会社を作ってわたしを雇ってください(笑) これ系はこれからの時代、非常に重要になるから。

参考
漫画家・末次由紀氏 盗用(盗作)検証
http://tretre.fc2web.com/index.html

エイベックスのまネコ問題まとめサイト
http://www.bmybox.com/~studio_u/nomaneko/

たけくまメモ: マンガ家の描写盗用問題についての私見
http://takekuma.cocolog-nifty.com/blog/2005/10/post_9358.html




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