プライム10立花隆が探るサイボーグの衝撃

 これは以前書いたNHKスペシャル「サイボーグ技術が人類を変える」の続編?というか補足バージョンの番組。使われていたのはほぼ前回放送したVTRの使い回し。それに押井守やら脳科学者川人光男、心理学者河合隼雄との対談を挿入しまとめたモノ。攻殻機動隊を見ているワタシにとっては立花隆が今さら人としての定義を考えるのは遅いと思うんだが。遅いと思うんだが無駄ではない。だからこそ、技術のことは前回衝撃を受けたのでまったく気にならず心理学者の河合隼雄との対談が一番気になった。それこそ、攻殻機動隊で語られているどこまでが人なのか?というところに収斂されていく。ワタシは悩むことができるのが個としての単位なんじゃなかろうか、と思う。人間という一生物の種類ではなく個であると考えることで、全て解決するんじゃなかろうか?すなわち、コンピュータでも悩んだり、自身の考えがそこに生まれれば、それは個である。機会でもタチコマのように、模擬人格だろうが、なんだろうが、そこで悩むことができるのは個なんだと思う。すなわち、これからどんなに人間の姿が変わろうともそれは歴史の流れの中の些細な部分であり、あまり意味のない議論というか答えの出ない議論であるような気がする。そんな感じ。番組の感想としては押井守ではなく士郎正宗が相手ならそれだけでさらに深い議論が出来た気がするんだが。それほど深くても番組としては失敗か?